その原因、もしかしたら発達障害の特性である「過集中」かもしれません。
こんにちは、ぬえ@deepspaceout12です。
私はADHDとASDの併発当事者ですが、特性に「過集中」があり、これにはいろいろと悩まされてきました。
読者には非常に申し訳ないのですが、結論から言います。「過集中」は自分でコントロールすることはほぼ不可能です。
※100%の効果を保証することはできませんが、多くの人が悩んでいる『過集中』の解除の方法の一つとして、参考にしてみてください。
目次
『過集中』は、ADHDの特有の『特性』
洪水のようにポンポンと生まれる発想力や、一度ゾーンに入れば、寝ず食べずに1日中作業し続けられるような集中力を、『過集中』と言います。
※これ、健全者には「便利じゃん」と勘違いされがちですが、実は悪いことの方が多いのが特徴なんですよね。
【悪いこと1】ネガティブ思考を止められない
些細なことでも、思いつめてしまい、ネガティブ思考を止めることができなくなります。
たとえば、出勤時にカバンが見当たらない時、血眼になって探しまくるんです。
「カバンをなくしてしまった事実」に精神的に追い詰められ、必要以上に自分を責めてしまいます。
※「新しいのを持っていけばいい」と頭では分かっていても、止められなくなるんです。
【悪いこと2】五感がシャットアウトされる
過集中状態に入ると、すごく狭い範囲で脳を働かせているような感覚になります。
音も聞こえないし、他のものが目に入らなくなります。当事者からすると、結構居心地いいんですが、自分で解除できないのが問題です。
【悪いこと3】集中力にムラがある
いつでもどこでも「過集中」状態になれれば便利ですが、そううまくはいきません。
※気分や体調によって、「過集中」に入ることができず、肝心な時に限って、「どうもやる気が出ない」といったことになってしまったりします。
【悪いこと4】時間の感覚がなくなる
過集中状態になると、「時間感覚」が無くなります。その結果どうなるかというと、食べるも寝るも忘れてしまうんですね。
※明日は仕事なのに、気がついたらもう朝。なんてことはよく経験ないでしょうか?
【悪いこと5】とにかく極端
上記2つで分かると思いますが、過集中はとにかく極端です。わかりやすく例えるなら、1か100か、といった感じですね。
※とりあえずマイペースにコツコツと…が、なかなかできないのが問題なんです。特に仕事においては、「なんとなく今日はやる気が出ない」など、許されません。
自分の過集中の特性を、勘違いしていないか
「過集中」の特性を持っている人は、何かと楽観的です。
たとえば学生時代、夏休みの宿題をギリギリまでやらなかったりしませんでしたか?
「一気にやればいけるだろう」という謎の自信があり、最後まで手をつけなかったりするんです。
※結果、本当に終わらせられるんですよ。だけど質が悪く、ミスも多ければ、字も汚いし、『とりあえずやりました感』がありすぎて酷いものです。
こういう、「なんとなかった」を、学生の頃にたくさん経験していると、大人になっても「とりあえずいけるでしょ」と、なんでも先延ばしにするようになってしまいます(経験談)。
※ただ仕事において、上司に「これ、明日納期だけど大丈夫?」と言われ、「すいません、今過集中が発動しなくて…待ってください!」とか言ったら、どう言われるかは想像できますよね。
【勘違いへの対策】それは障害だということを自覚しよう
とにかく何が言いたいかというと、自分には「過集中」の特性があるという、自覚が必要だということです。
過集中をコントロールする方法
「過集中」を自分の努力で改善するのは難易度が高いです。ですが、自分以外のものや人に頼るなら、コントロールすることは比較的容易ですよ。
【過集コントロール法1】タイマーやアラームを使い時間を管理
一つはアラームやタイマーを活用する方法です。
おそらく、過集中に悩まされている人の多くが、この方法を実践していると思いますが、思ったより効果がないのではないでしょうか?
というのも、私が実際にそうだったからです。
まず「ピピピ」という音に気がつかない。気づいたとしても、なぜか見て見ぬ振りをしてしまう。
爆音アラーム
※そこで私が実践してるのは、「緊急速報」のような「大音量で耳にくる音」をアラームに設定する方法です。
学校のチャイムを大音量版をイメージすると分かりやすいかもしれません。授業時間と休憩時間のように、チャイムが鳴ったら手を止め、トイレに行ったりストレッチをしたりと気分転換をしましょう。
あとこれは予断ですが、視覚優位の人は、特に「音」による制御が難しいです。そこで、スマホのアラームの際に、画面上に「やめるんだ!」と文字を出すのが、効果的ですよ。結構びくっ!とします。
タイムタイマー
音による制御が難しい場合は、視覚に訴えかけるタイムタイマーも効果的です。
タイムタイマーとは残り時間や時間の経過を視覚的に「感じる」ことができる時間管理支援ツールのこと。
残り時間が赤色で表示されそれが刻々と減っていくのが分かるのが便利ですよ。時間が経過するとアラームでお知らせしてくれるので、休憩時間の通知にもなります。
また、腕時計を使う方法もあります。常に身につけているものなら、無くしてしまう心配もないですし、持ち運びにも長けてます。
このスマートウォッチは、アラーム機能はもちろん、gmail、Twitter、LINEなどとリンクすることで、通知が来るようになるのが便利です。
その他にも心拍数、目覚まし、カロリー消費、睡眠モニターなど多機能です。
しかし、多機能だと注意散漫になってしまう!という方は避けた方がいいかもです。
【過集コントロール法2】時間割に従って行動する
タイマーを使って作業時間を区切る場合、その仕事量から逆算して時間配分を決める方法も合わせて行いましょう。
- この仕事はだいたい60分で終わるかな
- この仕事は1日じゃ終わらなさそうだ
このように、仕事量から必要な時間を見積もる習慣をつけると、回数を重ねるごとに「仕事にかかる時間」を見積もることができます。
この方法に慣れたら、複数の仕事を受けた時に「これは1時間かかるな」とおおよその時間配分ができるようになるでしょう。
私のような作業時間を正確に見積もれないタイプの場合、「表」にしてスケジューリングする方法が役に立ちます。
この方法では早いうちの効果は期待ができません。
所要時間の見通しができず苦労するかもしれませんが、その経験がのちにある程度の時間の見通しができるようになります。
※最初のうちは紙にこだわったり、マーカーを使用した色分けや、細かく区分分けされた作業名などこだわってしまうかもしれませんね。
なんども試行錯誤しながら自分に合った方法をやり方を作ってみてください。その方が、結果的に時間の見通し能力が養われます。
終わりに : 今回のまとめ
『短期間に宿題を終わらせられる過集中状態』は、いわば神がかり的な存在なんですよね。
私たちが気をつけておくべきは、このような「神がかりな存在」を一切過信しないことです。
※「マイペースにコツコツ丁寧にする」って大事ですよ。特に社会に出ると、それを実感します。
また、自分で決めた時間配分で作業を終わらせられると、時間に余裕が生まれます。
残りの時間を好きな本を読むのに使ってもいいでしょう。観たかった映画に使ってもいいでしょう。
過集中という言葉を初めて知ることができ、私がそうだと自覚できました。学生時代はテスト勉強の一夜漬けのスリルを楽しんでいましたが、今でも仕事のプレゼン準備等を前日夜に始めて涙目で徹夜で仕上げてます。
私は発達障害の正式な診断は受けていませんが、成人してから人付き合いでかなり悶着を経験し、少し前から自覚に至りました。理系研究者として、得意分野で何とか生きてます。
他の記事も読ませてもらって、勉強したいと思います。
ねじばなさん、コメントありがとうございます。この記事が、ねじばなさんが生きる上でのヒントや参考になってくれると嬉しいです✤