ADHDの私は、片付けが大の苦手です。
片付ける意識がないわけじゃない。片付けをしたくてもできないんです。
- 片付けてるのに逆に散らかってしまう
- ものをどこに片付ければいいかわからない
- ちらかった部屋・片付けられない自分にイライラ
あなたにもこんな経験はありませんか?
そんな感じで「片付け」に関して挫折オブ挫折な人生だったのですが
最近「片付け」に関して意識することを変えた結果、比較的できるようになってきました。
目次
片付けができない理由について
一言で「片付けができない」とはいっても
- そもそも片付ける気がないのか
- 片付けたくてもできないのか
そのどちらも意味が違います。
今回テーマにしたいのは片付けたくても片付けられない人です。
片付けができないのはADHDだから
たとえば、あなたがもし以下のような項目に当てはまる場合、ADHDの可能性があります
- やるべきことをすぐ忘れる
- ちらかった部屋をみているとイライラする
- 片付けをはじめても思うようにいかずさらにイライラする
- ものをすぐなくす、いつも探しものをしている
- 洋服がしっかりたためない
- ものがあるべき場所にない(カバンの中に調味料が入っていたり
もしADHDの可能性が気になる方は、以下のリンクをご参照ください(外部リンク)
ADHDの私にとって、「片付けができない」理由は以下のひとつしかないと思っています。それは
それが必要なものなのか自分で判断できないこと
私の場合、これが原因で捨てるか判断できなかったものたちが部屋にあふれてしまうんです。
片付けられないひとの背景には3つの特性がある
片付けが苦手なひとの背景として、3つの特性があります。それが以下
- ものが捨てられない
- ものをどこにしまっていいかわからない
- 片付けの作業を根気よく続けられない
「片付けたくてもできない!」というのは、この3つのうちどれかが関係しています。
「では片付けができるようになるにはどうすればいいか?」
片付けられないことの悪影響
もし片付けができないからと放置しておくと、部屋がちらかったままなのはもちろん、さまざまなリスクもあります。たとえば
- だらしない人と思われる
- もので部屋があふれる
- 探しものに時間を浪費する
- 片付けられない自分を責めて自己嫌悪に
などなど。
これらの通り、「片付けられない」ことは、部屋がちらかるだけにとどまりません。
「片付けたくても片付けられない」ので、必要以上に自分を責めてしまいがちです。そうなると、他の精神障害を引き起こしてしまう可能性だってあるのです。
ADHDの「片付けができない」を解消させる対策まとめ
現在のところADHDの症状を根本的に治療することはできません。
薬なども処方されていますが、これは衝動性などを軽減するのが目的。根本的な「片付けができない」ことの解決策にはなりません。
なので、「どのようにしたら『片付けられない』ことを回避できるか」という対策が必要となってきます。
前述の通り、部屋がちらかってしまうのは、決してあなたが「片付けする意識がない」のではなく、「片付けたくてもできない」からなはず。
それでは具体的にどうすれば片付けができるようになるのか?
(ADHD片付け対策1)まとめる
あなたの部屋には、どこへしまっていいのかわからないものたちで溢れかえっているはず。
「ものをどこへ片付けていいのかわからない」ならば
「全部おんなじ場所に入れ込めばいいじゃん」
とのことで、全てのものを全部一箇所にまとめる方法をご提案
【ポイント1】分類放棄!とにかくなんでも入れる!
とにかくなんでもかんでも入れ込む箱を用意します。アクリル、ダンボール、木箱なんでもOKです。
- まったく使わないものは黒の箱
- あまり使わないものは緑の箱
- たまに使うものは白の箱
例ですが、こんな感じです。
ただ、使用頻度の高いもの・大事なものに関してはこれらとは分けておくことをおすすめします。
なぜかというと、ボールペン、爪切り、イヤホン、日記など、比較的使用頻度の高いものを箱に入れてしまうと、高確率でなくしてしまうからです。
【ポイント2】大事なものは一箇所にまとめる
- ボールペン、爪切りなど使用頻度の高いものは、小箱に入れ机の上においておく
- 鍵・大事な書類・財布などの貴重品は、小さな箱に入れ玄関におく
このようにして分けておくと、効果的です。私はこの方法で、なんとか生きられてます。
【ポイント3】この方法の良いところ
この対策が目指すゴールは2つあります。それが
- いざというときに必要な「ものがない!」ことを減らす
- 単純に見た目がスッキリする
ADHDで怖いのが、全てのものをそれぞれ決まった場所に分類した結果、どこにしまったのか思い出せなくなることです。
あなたも「あれがないと困る!」と部屋中を探し回った経験があるのでは?
私は恥ずかしい話、分類が苦手なので何個かのダンボールにものを全部いれ、戸棚にしまってあります。
「あれがない!」と思ったら、そのダンボールの中を調べればいいし、「部屋が散らかってる!」状態も無くなります(戸棚に全部ありますからね)
余談ですが、この方法を知ったのは、借金玉さんの『発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術』からでした。
この本にある、『行き場のないものたちを全て一箇所にぶっこむ「本質ボックス」』から影響を受けてます。
とにかく、買ってぶっこめ。溢れたら整理しろ。それだけのことで、世界はとても大きく変わります。「本質ボックスの中にある」という安心感は他には変え難いものがあります。
引用 : 借金玉『発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術』 P.71
(ADHD片付け対策2)わける
分類放棄!とはいいましたが、それだとスッキリしない人がいるかもしれません。ごちゃごちゃで見栄えも悪いですし..
そもそもADHDは、分類できないからものが片付けらないのですが、これは分類の仕方に問題があって
- 事細かに分類するから
- 曖昧な分類をするから
なのです。
私もこれまで
- めっちゃこだわって分類した結果、めんどくさくなって挫折
- 曖昧な分類をした結果、ものの居場所がわからなくなり挫折
を経験してきました。
そこで、分類の手順から見直すことで、これらを改善させていくことに
【ポイント1】4つの手順にわけシンプルに考える
まず4つの手順に分け、分類を考えます。それが以下
- 範囲を決める
- ジャンルを絞る
- ものをあつめる
- シンプルに分類する
①範囲を決める
片付ける範囲を決めます。あなたが20分ほどでできると思う範囲にとどめておくのがコツです。
範囲が広すぎると、ものが迷子になりやすいので注意。
②ジャンルを絞る
決めた範囲で、何を片付けるか決めます。一番目につくものから取りかかるのがよいですね。
③あつめる
片付けるものを一箇所にザザーッとあつめてください。
④分類する
あつめたものを3つに分類します。その3つとは
- 捨てる
- しまう
- キープ
基本的に「捨てる」か「しまう」のどちらかに分類するのが理想です。どうしても迷ってしまう場合は、キープですね
ちなみにこの「捨てる」か「しまう」の分類は極論なので、あなたなりの方法を持っておくといいですよ。
【ポイント2】あなたなりの方法について
たとえば、同じADHDで片付けの悩みに苦しんでいたChikarin!さんは、シンプルに4つに分類するといいます(関連記事 : 『ADHDの「部屋が片づけられない」を解消する4つの法則』)
①それは私を幸せにしてくれるか?
②どれが好き?
③どれを残したい?
④”今の私”にそれは必要?
私も当時こちらの方法を参考にして、自分なりのルールを作り片付けに励んでいました。
「行き場のない大量のものたち」は、いわば迷子の子です。その迷子の子には質問が必要です
- 「それって私を幸せにしてくれるの?」
- 「それって自分の人生にプラスなの?」
- 「それ一年以内に使ってるの?」
こんな感じで質問していくと、「行き場のない大量のものたち」も、行き場所が見つかるはず。
Chikarin!さんのように、紙に書いて壁などに貼っておくと効果的ですね。
【片付けに迷ったら】
①それは私を幸せにしてくれるか?
②どれが好き?
③どれを残したい?
④"今の私"にそれは必要? pic.twitter.com/Mq8nb2oBDY— Chikarin!(ADHD) (@chikarino1) July 4, 2016
Chikarin!さんの運営されているブログ『まいにちADHD』はこちらのリンクからどうぞ*
片付けの工夫について
「今日1日で部屋をすべて掃除しよう」のように、高すぎる目標だと続きません。
特にADHDは、すべて完璧にやろうとしがちで結局途中でやめてしまいます。
(ADHD片付けの工夫1)写真をとる
写真を使って、『片付け前』『片付け後』の2枚を見比べ、モチベーションをあげる方法
方法は簡単
- 散らかった部屋の一部を、片付ける前にカメラでとる
- 片付け終わったらその状態をカメラでとる
見比べると分かりますが、がらっと変わっているはず。
写真にすると、部屋の状態を客観的に見られるようになります。
これは視覚優位(映像を思い浮かべながら話すような人)のADHDの場合、「私も片付けできるんだ!」というモチベーションにもなりやすく、効果的です。
(ADHD片付けの工夫1)まとめてやらない
100点満点を取るより、70点くらいを目指しましょう。
「掃除をやろう!」と意気込むのはよいですが、一番大事なのは「続けること」
あれだけ頑張ってたのに、「めんどくさい」となって終わってしまいがちなADHD。
片付けをしよう!と意気込むよりは、目についたところをちょこちょこ片付けるくらいの方が効果的だし、継続力もついてきます。
ちゃんと分類できていなくても、なんとなく綺麗になっていればOKくらいの感覚で続けていきましょう。
終わりに : 片付けはふくざつな作業じゃない
片付けしたいのにできない人への「片付け対策」についてざっくり話させていただきました。
- シンプルにまとめて
- シンプルにわけて
- 継続する
- そして頑張りすぎない
この辺を意識することで、私はなんとか継続できてますし、なにより「片付けができない!」とイライラすることも減りました。
シンプルな方法ですが、色々試行錯誤した結果、最終的にはこの方法に落ち着いています。
レオナルド・ダ・ヴィンチの名言で「シンプルさは究極の洗練である」という言葉があるのですが、
片付けにおいても、結局はこれにつきます。
ただ、あくまで私の対策方法なので、「自分だったらこうするかも?」っていう視点は結構大事です!参考の1つとしてくださいね。
また、他にもADHDの症状改善方法をずらっと並べた記事も書いてます。よければ合わせてどうぞ*