こんにちは、現役デザイナーのぬえ@deepspaceout12です。
まずは簡単な自己紹介。私はADHDとASDを併発しているフリーランスのデザイナーです。
傍から見てもADHD、ASD気質の強い人間だと思います。電話の音が極端に苦手、電話をしながらメモできない、3人以上になると会話が困難などの特性により、色々と苦労や失敗を繰り返してきました。(今も)
そんな私も、2017年にはフリーランスのデザイナーとして独立。器用に生きられない私ですが、日々その対策を考え実践しつつ適度に失敗しながらもなんとか生きています。

※前置きはこのへんにして、さっそく本題にいきましょう。
目次
- 発達障害デザイナーの便利アイテム
- 【便利アイテム①】タイムタイマー : 「残り時間を見える化」
- 良かったこと : 「時間が減っていくことを、本当の意味で理解できた」
- 【便利アイテム②】書類1ファイル1枚で縦にする
- ① 大事な書類を常に見える化できる
- ② アクセスが容易になる
- 【便利アイテム③】ノイズキャンセリングイヤホン : 静寂の世界を作る
- メリット① 仕事に対して「めんどくさいな」という意識が減った
- メリット② 何もできないけど「脳内が暇!」時間を解消できた
- 【便利アイテム④】ブライトライト : 日頃の日照不足を解消させる
- 【便利アイテム⑤】サプリメント : サプリ大量摂取で情緒を安定させる
- 【便利アイテム⑥】フリクションボールペン : 「文字間違いのイライラとおさらば」
- 【便利アイテム⑧】低反発クッション : 体が資本ですよ
- 【便利アイテム⑨】kindle paper white : スマホ時間を全部本の時間に
- 終わりに
発達障害デザイナーの便利アイテム
※私の仕事机です。
本題に入る前に注意点が2つ。まずアイテムは万人には効果がないということ。それぞれの特性や困った事例に合わせてアレンジをしなければ効果はないということ。です。
そこで今回は、発達障害の私が仕事中で使用しているアイテムをただ紹介するのではなく
- このアイテムを使って「どんな困ったこと」が解消されたか?
- アイテムを使う時に行っている私流アレンジ

【便利アイテム①】タイムタイマー : 「残り時間を見える化」

ADHD民にとって「見えないものは、存在していないのと同じ」という価値観は理解してもらえると思います。重ねた大事な書類、棚の奥にしまった借り物など、モノが目に見えない形になった瞬間、それが永遠の別れです。自分の脳内から完全に消去されることになります。
個人的に、時間の概念もまさにソレです。時間を感覚的にも視覚的にもイメージすることが超苦手なADHD民の数はとても多いはず。私は残り時間をイメージできないことで、これまで納期遅れを量産してきました。各位、あの時は大変ご迷惑をお掛けいたしました…。

良かったこと : 「時間が減っていくことを、本当の意味で理解できた」
定型の人には理解が難しい感覚だと思いますが、同じADHD民は分かってもらえる話をします。私達は、「時間が減っていく」ことを感覚的に理解できていません。
※ちなみに「失敗しない予測時間の見積の仕方」についての記事を過去に書いたので、合わせてチェックしてくれると嬉しいです。
このタイムタイマーは、残り時間を赤いエリアで表示してくれます。私は1時間ごとに作業を区切って仕事してるんですが、一つ一つの作業で「集中力・精度・スピード」が上がりました。時間が見えるのはいいね。
余談 : ドーパミンの分泌を期待できる
あとこれは余談ですが、※こちらの記事(RESET ADHD : 海外サイト)によれば、タイムタイマーを使用すると、生産的な作業を行うため、ドーパミンの分泌を効率的に行えるのだそう。興味深いですね。
【便利アイテム②】書類1ファイル1枚で縦にする

便利グッズなのかどうか分かりませんが、私はこれを使って大事な書類を管理しているよってモノです。

個人的にこれも時間の概念と同じく、「見えないものは、存在していないのと同じ」です。大事な書類を棚の奥なんかにしまうと、確実に消滅します。記憶からもなくなってしまうので、後日その書類と対面した時なんかは絶望を味わうことになります。

これに対処する私なりのハックはこれです。「1ファイル1枚で縦置き保存する」。個人的には間違いありません。理由は以下2点です。
- 大事な書類を常に見える化できる
- アクセスが容易になる

① 大事な書類を常に見える化できる
「見えないものは、存在していないのと同じ」を防ぐことができます。1ファイル1枚というのがミソで、「書類を重ねると消失する」ことも回避できます。
② アクセスが容易になる
重ねた書類をめくったり、いたるところにあるファイルを開いたりなど、該当書類にアクセスするたびに、二手間三手間かけているとそれだけでやる気が消失します。
私はフリーランスなので、仕事の進行は全て自分で管理しなければなりません。納期はもちろん、進行度合い・修正点・お客様とのやりとり(メール)など、普通に管理できるしろものではありません。
何度も言いますが、「見えないものは、無いのと同じ」。お願いされてた仕事の管理が雑だったが故に「忘れていた」じゃすまされないんです。私にとっては、ファイル管理も仕事の内なのです。
私がやってる方法は全体像の見える化。たとえば仕事なら、1案件1ファイルでそれぞれ管理。ポイントは
①メールのやりとりをプリントアウトして指示漏れをふせぐ
②納品までのスケジュールをマンスリーノートで常に把握
③作業の優先順位を付箋の色で管理
など全部一箇所にまとめれば効果は抜群 pic.twitter.com/GluLvsIw2z
— ぬえ@ (ASD/ADHDデザイナー) (@deepspaceout12) December 10, 2018

※ちなみにファイルスタンド、私が使っているやつは無印良品のやつです。ちょっと高いので、コスパ重視の方は安物で十分かなと。段ボールで作られたスタンドはコスパがよく適度に強度もあるのでおすすめです。


【便利アイテム③】ノイズキャンセリングイヤホン : 静寂の世界を作る


仕事中、ちょっとした音が気になりすぎて作業に集中できなくなるんですよね。冷蔵庫の音とか、愛猫の鼻息とか、一回気になると意識がすべて持ってかれるんです。

ノイズキャンセリングイヤホンを使うメリットは、個人的に2つあります。「仕事に対して「めんどくさいな」という意識が減った」「何もできないけど脳内が暇を解消できた」です。

メリット① 仕事に対して「めんどくさいな」という意識が減った
目の前にある仕事に対して「ああ、めんどくさいな」「これやりたくないな」ってな意識がいつもあるんです。で、即効性の快楽を味わえるゲームとかSNSを触ってしまった結果「何やってるんや、私は」って自己嫌悪。これを何度も繰り返してました。
では「仕事中いかにしてドーパミンを出すか?」って話になってきます。「まずは仕事を楽しもう!」という精神論はここでは除外しますが、私個人的には「音楽」が一番効率的かつ簡単方法な気がします。好きな音楽を聴けばだれでもドーパミンが出ますからね。

まずワイヤレスということで、コードの煩わしさがないことに感動しました。音楽を聴くのがより楽しくなります。私の場合、イヤホンコードにとてもストレスを感じるんです。手や顔にコードが当たるだけで「ええい!」って全神経を持ってかれるし気持ち悪いんですよ。

ノイズキャンセリングは使ったことあるんですが、飛行機に乗っているとき耳が詰まる現象が気持ち悪くて嫌でした。だけどこのappleのやつは我慢できます。ボタンを押した瞬間に、一気に静寂が訪れる感じが超気持ちいいです。
メリット② 何もできないけど「脳内が暇!」時間を解消できた
ドライヤーしてるときや、料理してる時など、何かしてるんだけど「脳内が超暇」って状態ありませんか?あれ、ADHD系の人は特に耐え難いらしいんですよ(私もそう)。
(そんな「脳内暇」状態を解消できました。ドライヤーしながら、YOTUBEや音楽きいたりできるんで、ほんと有意義な時間の使い方ができるようになった気がします。
そうそう、あとイヤーマフもご紹介します。この3Mのイヤーマフの良い点は、耳の後ろを回る着脱タイプなので髪の毛がペタンとならないこと。私は髪がペタンとなるのが超ストレスなのです。


【便利アイテム④】ブライトライト : 日頃の日照不足を解消させる

「うつ病を治すのに効果的なのは太陽の光を浴びること」というのは、今ではだれでも知っていますよね。特に私達発達障害人は、基本的にセロトニンシステムが弱い傾向にあるらしく、日常的に太陽に浴びることをしないと、情緒が不安定になりやすいそうなんです。
私は職業柄、在宅ワークなのであまり外にでません。というより、外に出ること自体億劫だし面倒です。そこで何か手軽にセロトニンを発生させる方法ないのかな、って調べていたところ、「ブライトライト」なる存在に出会いました。
「ブライトライト」とは、学会レベルで周知されている唯一の高照度光療法器具です。30cmの距離で10,000ルクスを照射できるのが特徴で、太陽光を浴びるのと同等の効果を得られるんだとか。

そう思って検索してみると、実際に医療の現場で使われている「ブライトライト」は4万円もします。さすがに高すぎたので、私は4千円くらいの卓上ブライトライトを買いました。
大きさや照射面積の小ささが気になりましたが、最低2500ルクス以上の光を浴びれば効果を実感できるそうなので、小さくてもまあ大丈夫かと思って購入しました。参照 : 発達障害カウンセラーの吉濱ツトム「発達障害人は大急ぎで冬季ウツ障害に備えた方がいい」


私が買ったこのブライトライトは、比較的小さいですが、びっくりするぐらい明るく照射します。直視するとまぶしく、例えるならちょうど日中の太陽に当たっている感覚ですかね。

※ブライトライトに関してさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。
【便利アイテム⑤】サプリメント : サプリ大量摂取で情緒を安定させる


私が摂取しているのは「ビタミンB群、カルシウム、亜鉛、EPA」です。これらは、アスペルガーの人が不足しがちな栄養素です。
ちなみに、発達障害カウンセラーである吉濱 ツトムさんの本では以下のように語られています。
ビタミンB群の大量摂取は、代謝異常の対策として非常にお薦めです。脳の神経系が大幅に改善され、情緒が劇的に安定します。ほかにも、ミトコンドリアが活性化され、疲れ知らずの体を作ってくれます。
これを読んで、私もビタミンB群を多めに摂取するようにしました。サプリを大量摂取って体に悪いイメージですが、ビタミンB群に関しては取りすぎた分は尿として出るらしいので、あまり気にしなくなりました。
【便利アイテム⑥】フリクションボールペン : 「文字間違いのイライラとおさらば」

この件、リサーチしてたら興味深いスレッドを見つけた。
× カラトリー → ○ カトラリー
× 替為 → ○ 為替
× intre → ○ interこんな風に文字を間違えてしまいます。何かの障害でしょうか?→「それ、ディスレクシアでは?」https://t.co/tXl8h5pxxu https://t.co/GkS6uuYQeq
— ぬえ@ (ASD/ADHDデザイナー) (@deepspaceout12) October 28, 2020
※最近知ったのですが、ディスレクシアという学習障害の一種だそう。症状がかなり似ているので、おそらく軽度なものだと思われます。
ボールペンだと間違った文字を消せないし斜線引くしかないんですが、そこで活躍するのが消せるボールペンことフリクションボールペンです。

【便利アイテム⑧】低反発クッション : 体が資本ですよ
※私はRazer信者である..。
仕事柄、ずっとPCの前にいるので、デスクとチェアにはお金をかけてます。腰を保護するためにクッションなど導入したりしましたが、どうも肩と手頸の痛みが取れない。
きわめて当然のことではありますが、私達は体が資本です。特にフリーランスの私は肉体が壊れたら終了です。手の腱鞘炎を避けるために、このアイテムに課金することは決して間違ってはいないと思います。


【便利アイテム⑨】kindle paper white : スマホ時間を全部本の時間に


kindleを購入して、トイレでもお風呂でもいつも携帯ばかり触ってゲームSNSをみてた時間が、本を読む時間に変わりました。これっていいことだよね?

あと画面の光がとてもやさしいので、真っ暗の中で読んでいても目が痛くなりません。本物の紙に印刷された文字を見ているようにみえる、特殊画面です。
終わりに


それでは~