今回はこのような疑問に答えます。
こんにちは、ぬえ@deepspaceout12です。
遅刻癖がひどい!頑張って努力してもなぜか遅刻ばかり。以前の私もそうでした。
※当たり前ですが、ADHDの人は「遅刻したくて遅刻しているのではありません」。そうではなく、遅刻する原因が分かっていないのです。
そこで今回の記事では、ADHDの私がこれまで実践した「遅刻対策方法」の中で、効果があった方法を具体的にご紹介しています。
なぜあなたは遅刻してしまうの?
それは、遅刻の根本的な原因がわかっていないからかもしれません
遅刻の根本的原因を探る
遅刻してしまうのはADHDが原因!とはいっても、人によって対策方法は異なります
ADHDの特性が遅刻を誘発するかもしれないけど、それが根本的な遅刻をしてしまう原因にはなりません。あなたが遅刻してしまう原因を、もう少し詳しくみていきましょう。たとえば
- 朝起きれないこと
- 忘れ物が多いこと
- 時間を見積もれないこと
- 準備がいつもギリギリになってしまうこと
ADHDが遅刻をしてしまう原因は、以上のようなものがあります。
「時間をうまく見積もれない」人は、時計やアラームを使って時間を管理すればいいでしょう。対して、「忘れ物が多い人」が、時計やアラームを使っても、おそらく意味がありません。
なぜか?その人が遅刻をしてしまう理由は、いつも忘れ物をしてしまう「うっかり脳」であって、そもそも時間の管理は上手かもしれないから。
それなら、「玄関に忘れ物チェックシート」を貼っておいたりするといいですよね。
原因を見つけ→対策を
【ポイント】原因を明確にし→対策する
これは遅刻対策に限らず、何かを改善するときには大事なことです。
目次
ADHDの遅刻癖対策その1 : 『時間を見積もる』
時間は自分で管理するもの
仕事・家事などにいつも追われているADHDの人。その原因の一つに、時間配分が得意ではないことがあります。
予定の時間をしっかり意識せず、いきあたりばったりの生活をしていませんか?自分で時間を管理する意識を持ちましょう。
まずは会社・学校へ到着するまでにかかる時間を考えます。
ここでのコツは、曖昧な見積もりをしないこと。
※ADHDの人は、12時に仕事の打ち合わせなのに、「ここからだいたい30分くらいだから30分前に出よう」とアバウトに計算してしまいがち。そうならないためのコツをご紹介
時間を正確に見積もるコツ2つ
【コツ①】トラブルの時間入ってますか?
駅のホームで電車を待つ時間、切符を買う時間、乗り換え駅で移動する時間、車のガソリン切れ、渋滞…。このような万が一のトラブルも計算に入っていますか?
予測時間に、必ず『余裕』を含ませること
【 コツ②】終わりそうもない作業は外す
いつものルーチーンに「朝ごはん」が入っているのは分かります。ですが、それだと間に合いますか?時には、作業を諦めることも大事。
※会社内で何かおつまみを食べるなど、あとでコンビニにいくなどできますよね。
予定の時間内に終わりそうもない作業ははずす
【コツ③】慢心(まんしん)をすてる
ADHDの人は、なぜか「私ならもっと早くできるはず」と慢心しがち。それで結局掃除も中途半端、支度もろくにできずドタバタに。慢心は禁物です。
慢心を捨て、常に冷静さをもとう
ADHDの遅刻癖対策その2 : タイムタイマーをつかう
限られた時間内に作業が終わらない
ADHDの人は、限られた時間内に複数のことをこなすのが苦手です。それを克服するのに適したものが、『タイムタイマー』です
※タイムタイマーは普通のタイマーではありません。残り時間や時間の経過を視覚的に「感じる」ことができる時間管理支援ツールのこと。
その理由が以下
- 残り時間・経過時間をイメージしやすい
ADHDの人は、出発時刻ギリギリまで何かしていないと「時間がもったいない」と考えてしまいます。そして時間の見積もりがうまくできないので、少しの時間ではとうてい終わらないことに手を出してしまいがち。
※残り時間が一目で分かるタイムタイマーは、時間をイメージできないタイプの人には効果的です。
悪い習慣
出発時刻までの時間は「自由に使える時間」と認識する
タイムタイマーをおすすめする理由
【理由①】残り時間を意識できる
個人的にADHDの遅刻対策として、最も有効的な方法は「残り時間」を意識することだと思っています。
ADHDはこれがとても苦手。タイムタイマーは、その「残り時間」を赤く表示するので、比較的簡単に「残り時間」をイメージすることができます。
【理由②】ドーパミンを分泌させる
ADHDの人はドーパミン(脳内の神経伝達物質)の作用が不足気味になっていると言われています。
※こちらの記事(RESET ADHD : 海外サイト)によれば、タイムタイマーを使用すると、生産的な作業を行うため、ドーパミンの分泌を効率的に行えるのだそう。
【理由③】脳に負荷をかける
タイムプレッシャーマネージメントという方法があります。これにタイムタイマーを使うのはかなり効率的です。
※これは「自分はうまく 事を処理することに時間がかかる」ことを自覚させ、脳に負荷をかけることで作業効率を上げることを目的としています(関連記事 :認知リハビリテーション効果のエビデンス)
この方法により、「時間の見積もり」能力を養うことができるかもしれません。
ADHDの遅刻癖対策その3 : 体内時計を見直す
体内時計の乱れは、健康はもちろん、日常生活にも影響を及ぼします。朝出勤前にはなんだか体調が優れない。支度に身が入らない。そして遅刻をしてしまう..。
この『体内時計』のリズムを見直すことで、出勤前の支度もテキパキとできるようになり、余裕を持って行動できる精神力を持つことができます。
太陽光は体内時計をリセットする
体内時計のリズムを見直すポイントは、体内時計と日光との関係にあります。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針」では、日光と体内時計、メラニンの密接な関係性を解説しています。
※健康成人を対象にした観察研究では、起床後、太陽の光を浴び、体内時計のリズムがリ セットされてから 15〜16 時間後に眠気が出現することが示されている。
引用 : 厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針」
太陽光を浴びると「メラニン」というホルモンが分泌されます。すると、血管をリラックスさせ、眠気を感じるようになります。
ただ、メラニンは浴びた瞬間に分泌されるのではなく、日光を浴びてから15〜16時間後に分泌されるそうで。
早朝に太陽を浴びないと、体内時計はリズムを崩し規則的な生活を送ることが困難に…。夜も眠れず、何か作業をしてしまい、結局まともにねれず遅刻..こんな結果になるのです。
朝は日光を浴びることで体内時計をリセットさせる習慣をつけると良い
簡単なコツもご紹介
体内時計を見直すコツ
【コツ①】昼間はなるべく外に出る機会をつくる
同じ場所に、同じ姿勢で居続けるのはよろしくないです。メリハリのある生活をこころがけましょう。
体を動かせば、寝つきも良くなります。日中に運動をすることは、深部体温を上げる効果があり、脳の血流が増加、ドーパミンの分泌されます。
※また運動により、セロトニンが増加するという報告もあるそうで。その結果睡眠の質の改善されるのだそう。(関連記事 : 外部リンク)
昼間は外へウォーキングに出かけてみる
【コツ②】人と触れ合う
人と触れ合うのは大事です。
家にこもっていては、時間周期に不規則な生活になりやすいです。
社会のリズムを感じることで、24時間の周期を感じやすくなります。
【コツ③】生活の記録をつける
起床時間、就寝時間、食事、運動、など毎日の自分の行動を記録することで、リズムを見直します。
本当は医師などにモニタリングしてもらうのが良いですが、ある程度ならセルフでできます。
ADHDの遅刻癖対策その4 : 支度は前日にする
支度は前日に済ませておく
着ていく服、もっていく荷物を前の晩に準備します。
前日に身支度だけ済ませ、朝起きたら頭を外出モードに切り替える
割とこれ、効果的です。
ですが、ADHDの人は心配性。前の晩にカバンの中身をチェックを済ませていても、当時中身を確認すると「あれがない」「これもいるかな?」と余計な時間がかかってしまったり..。
なのでコツは
当日は中身を確認しない!
というルールを設けるようにすること。
行動をパターン化させる
朝起きる→身支度をする→(前日に準備しておいた)荷物を持って出社する
ADHDの遅刻癖対策その5 : チャイムを使う
学生時代のキーンコーンというチャイム。授業終わりですよ〜休み時間ですよ〜とお知らせしてくれましたよね。
一度何か作業を初めてしまうと、なかなかやめられない特性のADHDは、このチャイムを使って強制的に出発の時間を知らせするのが効果的。
毎朝出勤の時間の少し前にチャイムを設定しておくのです
実はADHDの人は、パターン化したものや習慣化した行動は、そつなくこなせたりします。その意味でも、チャイムつきの時計は一役買ってくれます。
終わりに
以上が「遅刻対策」の方法です。この他に効果のある対策があれば、随時記載していきます。
また、この記事の他にも「ADHD症状改善方法」をまとめた記事も書いています。合わせてご参考にどうぞ。