デザイナーの私が夢中になったおすすめ小説

ぬえです。

今回は、デザイナーの私がおすすめしたい小説たちです。男性、女性、年齢問わず、管理人がみなさまに是非、おすすめしたい小説だけをまとめてみました。

 

ぬえ
本好きの私が独断と偏見で厳選した小説です。掘り出し物を探す感覚でぜひご覧ください。

 

その①.江國香織「号泣する準備はできていた

お話を要約すると

淡く繊細な文章でつづられる、揺れる女性の恋愛模様と内面を描いた江國香織さんの短編小説12選。男と女の物悲しくもドラマチックな物語。第130回直木賞受賞作品。

 

情感が練りこまれた心迫る文体。これを読んで毎日が彩りを増した

私が江國香織さんを初めて知ったのがこの短編小説でした。

それぞれに大きなストーリーはないですが、今この瞬間を丁寧に切り取り、当たり障りのない毎日を、静かに、ゆっくり、柔らかくつづってゆく。

しかし、その言葉一つ一つを手ですくってみると、わずかに痛い。

その痛さが儚く、物悲しく、情感が練りこまれた、キラキラしたもので、私の心まで、持っていかれそうになります。

江國香織さんの独特の言い回し、比喩、形容詞の使い方。全てが好きです。久しぶりに小説で、泣いてしまいました。

 

ぬえ
表題のタイトルがいいですよね。確か辛いことがあって、たまたま入った書店でこのタイトルを見つけて即購入した記憶。
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その②.古井 由吉「杳子・妻隠(杳子)」

お話を要約すると

『杳子』と、『妻隠』の2作を収録した小説。精神が不安定で揺れ動く「杳子」は、時に少女のように、時に淫らな女性に見えたりする。靄のかかった不透明な人物描写が特徴的で、この作品の大きな魅力。1971年に芥川賞受賞。

 

私の中の複雑な感情を言語化してくれる素晴らしき著者

古井 由吉を好きになったきっかけの作品です。

人間の細かな心情、人との関係性、感情を、とてもうまく文章で表現されています。

表題作の『杳子』は、神経症の女性を主人公にしており、彼女が現代社会の中で人との距離感を探るような描写は、人見知りの私としてはとても共感することが多かったです。

言葉選びが少々古色めいたものですが、文章として心迫るものが多く、時間が経つとまた読みたくなるような小説です。

 

ぬえ
繊細な言葉の連なりが、気弱な私の心を癒してくれました
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その③.北村 薫「ターン」

お話を要約すると

版画家の真希はある日、ダンプカーと衝突。気がつくと自宅の座椅子で目覚めた。3時15分。いつも通りの風景、家。しかし、この世界には真希以外誰一人いないことに気づく。どんな一日を過ごしても、定刻がくれば自宅の座椅子から目覚めてしまう。いつか帰れるのだろうか。いつ目覚めるのだろう。そんな絶望の中、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴る。

 

辛い時いつも手を差し伸べてくれる友人のような作品

北村 薫さんの作品はほぼ読んできました。

彼の書く女性像がすごく好きです。話し方、仕草、行動。繊細で綺麗で正直。

実は後から、著者が男性だったことが分かり、ずっと女性だと勘違いしていたので驚きました(女性らしい心理描写が多かったので)。

北村薫さんの小説では殺人が起きず、とても暖かな気持ちになる作品が多いです。物語から安らぎを得たり、言葉に励まされたいという方にはとてもおすすめできます。

この「ターン」は所謂ループものの作品で、同じ毎日を繰り返していきます。その現状に 主人公の真希は抗い、もがき、いつか 必ず来ると願う未来を願い 立ち向かっていく姿に、私はとても心を動かされました。

何かに不安になったり心配するのではなく、ただ毎日を一生懸命生きること。そんなことを学びました。

 

ぬえ
タイムリープものが好きになったきっかけの作品です。
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その④.又吉直樹「劇場」

お話を要約すると

演劇を通して世界に立ち向かう永田。夢を抱いてやってきた東京。そこで沙希という女性と出会う。不器用で、純粋な恋。夢と、現実の間で、もがく永田。切なく胸に迫る恋愛小説。

 

最後の最後に 評価がガラッと変わった作品

主人公の永田は、夢を抱き東京に出てきます。夢を持った若い時代。周りを無視した自己主張、そこにある矛盾に気が付きもしない。過去の私と被って途中薄目で文章を追いました。認められないもどかしさや孤独感が詰まっていて、なかなか辛いストーリーです。

嫉妬、猜疑心に溢れる作品で、読んでいて辛いです。ですが、後半の最後を読んで、これまでの2人の恋が、琥珀の中に閉じ込められたようなとても綺麗なものだったのかもしれないと感じました。

最後の最後が いいです。
良い小説ですよ。

 

ぬえ
芸人としての又吉さんも好きなので、どうしても色眼鏡で見てしまう点がありましたが、この二作目である「劇場」は、その色眼鏡を払拭するパワーがあったように感じます。
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その⑤.西加奈子「炎上する君」

お話を要約すると

散歩中、拾った自分と同じ機種の携帯電話。その携帯に届いたメールを何の気なしに返信し、返ってきたメールに私は徐々に心を開きだしー(空を待つ)私たちは足が炎上している男の噂話ばかりしていた。ある日、銭湯にその男が現れて…。(炎上する君)などを収録した短編集。

西加奈子さんはとても面白い世界観をいつも提供してくれます。

個性的すぎる切り口なのに、凡人の私でも理解できる文章。西加奈子さんの小説は長編がおすすめですが、まずはこの短編から味見してはどうでしょう?

楽しいキャラクター、類を見ない感性、ユニークな描写の中にたまにブラックな表現も。

西さんのエッセイを読むと分かりますが、経歴も生き方も考え方も個性的で素敵な方です。そのエキスがこの短編集にはたくさん盛り込まれています。

かなりおすすめです。

 

ぬえ
テヘラン育ちの西加奈子さんは日本人にはない独特の感性の持ち主で、思わず笑ってしまうようなツッコミができるコテコテの関西人でもあります。

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