毎回時間通りに到着できない。今日は余裕あるなと思う日でも、寄り道なり雑用なりに手を出してしまい結局遅刻。時間通りに到着するだけなのに、どうしてできないんだろう?
こんにちは、タイムスケジューリングが苦手なぬえ@deepspaceout12です。
最近になって、発達障害としての特性を生かしながら改善に取り組んだ結果、遅刻癖も大分改善されてきました。
この記事は、努力しているのになぜかいつも遅刻してしまう発達障害の人たちについてと、遅刻を改善するための具体的な方法について、お伝えします。
この記事で分かること
- 遅刻ぐせを改善する方法
この記事がおすすめな人
- 毎回遅刻をしてしまう人
- 時間を守るのが苦手な人
目次
原因が「分かっている」のに治せない!ADHDの遅刻癖
発達障害の中では遅刻が目立つタイプがいます。いつも遅刻する人の行動には、3種類のタイプに分類されます。
①移動にかかる時間が正確に見積もれないタイプ
②出発が遅れてしまうタイプ
③時間がないのに寄り道しちゃうタイプ
遅刻の多いADHDタイプその1:移動にかかる時間が正確に見積もれないタイプ
このタイプは移動にかかる時間をイメージするのが苦手なので、時間に余裕を作ることができません。
たとえば、
12時に仕事の打ち合わせなのに、
「ここからだいたい30分くらいだから30分前に出よう」
とアバウトに計算してしまいます。
それは残りライフ1でレースに挑むようなもの
このタイプは、なぜか毎回余裕のない時間を設定しがち。
駅のホームで電車を待つ時間、切符を買う時間、乗り換え駅で移動する時間、車のガソリン切れ、渋滞…このようなトラブルが含まれていないのです。
もし道中、道に迷うトラブルがあったら?
もし道中、財布を忘れて家に取りに帰ったら?
もし道中、電車の乗り換え間違いでタイムロスしてしまったら?
時間のゆとりを含めることなく、毎回残りライフ1で挑むようなギリギリのレースをしているので、いつも遅刻をしてしまうのは当然といえば当然です。
遅刻対策方法:アプリを使って時間を見積もる
最近ではスマートフォンアプリなどを使うと、ある程度の移動時間をみつもってくれます。
表示された予測時間をみて、あなたは「かかりすぎじゃない?私ならもっと早くいけるよ」と思うかもしれませんが、それが時間の余裕をある程度含んだ移動時間なのです。
遅刻の多いADHDタイプその2: 出発が遅れてしまうタイプ
出発時間に遅れるタイプは、予定した時刻に家や会社を出られない人たちのことです。特にADHDに多くみられます。
このようなタイプの人は、出発時刻ギリギリまで何かしていないと「時間がもったいない」と考えてしまいます。
出発時刻までの時間を「自由に使える時間」と認識し、ちょっと余裕の時間ができれば、「何かしようかな」と行動してしまうのです。
時間の見積もりがうまくできないので、少しの時間ではとうてい終わらないことに手を出してしまいがちです。
たとえば
「出発まで10分あるから部屋の掃除でもしよう」と考え、たった10分で掃除なんて終わるわけもないのに、その行動にブレーキをかけることはまずありません。
掃除のために掃除機やぞうきんを準備し、やっと掃除をはじめた時にはすでに5分が経過。そこからいざ掃除をはじめたとしても、10分などとうにすぎており..ということになりかねません。
このような事例で出発が遅れるタイプは、時計をみた瞬間に針の位置をイメージできておらず、時間のカウントダウンができないことが多いです。
例えば、12時出発だとして、時計を見ると針が11時40分をさしていたとしましょう。
この時、「出発まで20分ある」という意識が頭の中で固定化されてしまいます。
別のことをはじめると、時間は刻々とすぎていきますが、頭の中には11時40分を指している時計の映像が残っていて、12時間近になってもまだ「20分余裕がある」という錯覚に陥っているのです。
このような感覚に身に覚えのあるあなたは、目で見て確認できる時計を常に近くに置いておくと改善します。
遅刻対策方法:残り時間を可視化する
残り時間が一目で分かるタイムタイマーは、時間をイメージできないタイプの人にはとてもおすすめです。
タイムタイマーとは残り時間や時間の経過を視覚的に「感じる」ことができる時間管理支援ツールのこと。
私もこれ使ってますが、残り時間が赤色で表示されそれが刻々と減っていくのが分かるので、リアルタイムに進行する残り時間をイメージしやすいのです。
遅刻対策方法:前日に準備万全にし当日に再度確認しない
前日に身支度だけ済ませ、朝起きたら頭を外出モードに切り替え、手順通りに進める方法
外出準備を前もって済ませておくのも非常に有効です。
着ていく服、もっていく荷物を前の晩に準備。当日は準備した服を着て、準備した荷物を持って外出、というように行動すれば問題のないようにしておくのです。
前の晩にカバンの中身をチェックを済ませていても、当時中身を確認すると「あれがない」「これもいるかな?」と余計な時間がかかります。
ただし、ADHDタイプの人は目についたあれこれに意識がいってしまう癖があるので
当日は中身を確認しない!
というルールを設けるようにするとなお効果的です。
- 残り時間を可視化してイメージしやすいようにする
- 行動をパターン化させ、途中で気分が変わって別の行動をしてしまう癖を治す
遅刻の多いADHDタイプその3:時間がないのに寄り道ばかりしてしまう
広汎性発達障害(以下、PDD)の人は、時間を守ることは比較的得意です。
例えば8時に出発と決めれば、8時ちょうどに出発することができます。
ADHDとは違い、出発前に何か別のことに手を出して遅れてしまうといったことはありません。PDDは几帳面な性格です。
しかし出勤時、いつもよりも1時間早く出発した場合、いつも通りの時間に到着したいと考えてしまい、時間の余裕を持って出発せず結局いつも通りの時間に家を出ます。
しかし、もし途中渋滞に遭遇したり電車が遅れたりするというアクシデントに遭遇した場合、このようなタイプは次の手立てを考えるのが苦手です。
時間の余裕をうまく処理することができない、臨機応変な対応ができないのです。
一方ADHDタイプは、道中とにかく気が散りやすいので、通勤途中コンビニを見つけると何か買い物をしてしまったり、自動販売機があると飲み物を買ってしまったりという寄り道をしがちです。
そのため予定通り出発しても目的地に遅れて到着してしまうのです。
これらの特性を理解していれば、途中で寄り道したくなったとき、「これは今日の仕事の帰りにしよう」と思い直すことができるでしょう。
終わりに: ADHDの遅刻癖を対策する方法のおさらい
それでは、今回のおさらいです。
遅刻してしまう人は以下のことを心がけてみましょう。
- 自分で時間を決めるのではなくアプリなどの時間を信じて行動してみる
- 出かける準備は前日に済ませ、出発前に再度チェックしない
- タイムタイマーを導入し、残り時間を可視化する
- 自分が寄り道したくなる性格だということを理解する
それでは今回も最後までお読みくださってありがとうございました。