発達障害の原因は、脳の神経伝達になんらかの異常があり、脳機能に偏りが生じていることが原因ではないかと示唆されています。が、未だにはっきりとは解明されてはいません。
こんにちは、発達障害 当事者のぬえ@deepspaceout12です。
この記事では、発達障害の原因とはなんなのか?という話を書いています。
- 私はもしかしたら発達障害かも?
- 発達障害になってしまう原因を知りたい
そんな方に向けた内容となっています。
専門用語が多いので、「精神障害の診断・統計マニュアル」第5版(DSM-5。日本語版監修:日本精神神経学会/医学書院)などの発達障害公式書籍の表現に準じた記述をしています。
それでは始めます。
目次
発達障害の原因は脳の機能特性がかかわっている?
発達障害が起こる背景については未だにさまざまな原因があります。
原因その1 : 脳の部位の障害によるもの
ひとつは、前頭前野、尾状核、側頭葉、扁桃体といった脳のいくつかの部分の働きに障害があるため。
神経ネットワークや、認知機能に特有のかたよりが生じているのではないかと考えられています。
前頭前野(ぜんとうぜんや)
記憶(ワーキングメモリー)、感情のコントロールなど、脳の司令塔的働きをする重要な部分
尾状核(びじょうかく)
学習・記憶・行動や運動にかかわるシステム部分
側頭葉(そくとうよう)
言語の理解、視覚情報の区別、聴覚や嗅覚の情報処理にも関わりますが、特に音声や文字とのかかわりが強い部分
扁桃体(へんとうたい)
恐怖や快楽など情動にかかわる部分
これらのどこかに障害があることで、脳機能に偏りが生じます。
つまりそれが発達障害です。
原因その2 :神経伝達物質による影響
ふたつは、ノルアドレナリン・ドーパミンといった、心身の働きに重要な「神経伝達物質」の機能低下や不足が影響していること。
これら2つが主に原因ではないかと言われるものですが、それらは複合的に関わって起こっていると考えられています。
遺伝子の影響も考えられている
発達障害は家族性があることが知られています。
つまり、親や兄弟姉妹などに発達障害がある場合、自分も障害の発症率が高まるということです。
ただ、双子といった遺伝子がとても似たもの同士であっても、100%受け継ぐことはありません。
親のしつけが原因ではないことが分かっている
昔は、発達障害は親の育て方が原因のひとつと考えられていたことがあります。
そのため、発達障害者の認識はひどいものだったそうです。
「甘やかしたからこうなったんだ」
「愛情が不足していたんだ」
などと非難されることも少なくなかったようです。
このようなレッテルのせいで、親の立場からすると子育てに対する窮屈さが今まで以上に増し、子供に強く接するようになります。
現在では「発達障害は生まれ持った特性」との理解が広まっています。
偏見や誤解は昔よりは随分と少なくなったようですが、やはり未だに強い偏見はあるようですね。
終わりに
さて、上記のように発達障害の原因は未だにはっきり解明されていないことが分かっていただけたかと思います。
こちらは発達障害の分類に関して書いた記事です。よろしければ続けてご覧ください。より理解が深まるかと思います。
それでは、最後までお読みくださってありがとうございました*